ニキビ・ニキビあと
まず始めに、どのようなニキビ治療を行うにしろ効果が現れるのには数ヶ月~半年単位で治療を継続する必要があります。1~2回の治療で劇的な改善はほとんどありません。このような意味から、いきなり保険外の治療をすることが最良とは限りませんので、通常のニキビであれば、まずは保険診療をお勧めします。多くの方がディフェリンゲルおよび抗菌剤の外用で改善傾向を実感されるようです。
ニキビは皮膚分泌腺の炎症性病変であり、どの程度炎症が拡大するかによって治癒までに要する時間やどの程度のニキビあと・瘢痕を残すかが左右されます。
したがってニキビ治療の基本はいかに炎症を拡大させないようにするかということだと考えられます。
②③に対してはレーザーやIPL治療が効果的です。特にジェネシス=ロングパルスNd:YAGレーザー中空照射はその簡便性や低侵襲性からニキビ治療のほとんどのステージで有用性が期待されます。IPLやイオン導入と組み合わせることでさらに効果を高めることが可能です。
色素沈着に対しては内服などによる保存的治療が基本となりますが、肝斑治療と同様レーザートーニングという選択もあります。
陥凹に対してはここ数年前まで有効な治療がありませんでした。中等度までの陥凹であればEr:YAGレーザーによるフラクショナルトリートメントで改善することがが期待できます。
過酸化ベンゾイル外用療法は通常の抗菌剤と異なりアクネ菌に対して耐性ができないといわれており、ホームケアとして注目されています。